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2025/08/09

蟲(2018)

「アリス」「オテサーネク 妄想の子供」などで知られるチェコのアニメーション&映画作家ヤン・シュバンクマイエルが、「最後の長編劇映画」と宣言して2018年に完成させた集大成的作品。 とある小さな町のアマチュア劇団が、チャペック兄弟の戯曲「虫の生活」の第2幕「捕食生物たち」の上演に取り組んでいる。コオロギ役を兼任する演出家は、遅刻や欠席をするメンバーたちのやる気のなさに怒りがおさまらない。さらに、演出家の妻で舞台でもコオロギ夫人を演じるルージェナは、ハチ役の男と明らかに不倫している。不穏な空気でリハーサルが進むなか、劇の展開と役者たちの行動が交錯していき、やがて舞台に惨劇が訪れる。 演劇の中の物語、それを演じる役者たちの姿、そして本作「蟲」のメイキングという3つのレイヤーが重なり合うメタ構造で、シュバンクマイエル監督ならではのアニメーション技法も取り入れながら描き出す。日本では2025年8月に「錬金炉アタノール」「クンストカメラ」と同時公開。 作品紹介ページ:https://eiga.com/movie/89470/