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2024/06/01 23:00~2024/06/02 23:00

路地の日

季節が通り過ぎた町で置き去りになった私が、衣替えを始めている。 石畳にだって花が咲いていくから、生きているんだよすべて、と思えば、死を悲しむことが小さな生活の一部分のように見えてくるんです。 食べ物を愛したいよね、睡眠を、シーツ、雨のなか走るために傘を、買いたいよね。 死んでしまった人をできる限り思い返す時間をたいせつにすることは、あくまで、生きるためだ、ぼくが私が眩しく、明日を迎えるためだ。 それがきっときみたちが、美しく優しい理由だろうと、私は断言するよ。いつか死んでしまった私の、使ったジョウロが錆びていく時間。 思い出す時、おいしいものを、できるかぎりみずみずしい果物を、きみに、食べていてほしい。     「錆の詩」最果タヒ http://tahi.tumblr.com/post/123971650647/