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研究会情報です。●公式サイトはこちらhttps://hmc.u-tokyo.ac.jp/ja/open-seminar/2025/143-the-creativity-of-ruins/--------------------※詳細は上記サイトをご確認ください。日時:11月17日(月)15:00 - 17:00開催形式:Zoomオンライン開催登録先(セミナー中でも登録可能):https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/wWX7v9OwQeqYaNs06wXUMA報告者:アルヴィ宮本なほ子(東京大学大学院総合文化研究科 教授)コメンテーター:鈴木理恵子(早稲田大学法学学術院法学部 教授)言語:日本語主催:東京大学ヒューマニティーズセンター概要今回のオープンセミナーでは、18世紀末から19世紀に前半のイギリス・ロマン主義の時代に、文学テクストにおいて、「廃墟」がどのように扱われたかを考察します。「廃墟」という言葉からどのようなイメージが思い浮かぶでしょうか。蔦の絡まるヨーロッパの古城でしょうか。あるいは「荒城の月」でしょうか。日本語の「廃墟」は、明治時代に英語の「廃墟」(ruin)の訳語として定着しました。英語の"ruin"は、ラテン語 ruīna を語源に持ち、14世紀になって初めて英語に現れます。ギリシア・ローマの遺跡が多くあったヨーロッパでは、「廃墟」は、人の世の移ろいと無常を人に思考させる壮麗な建造物の残骸であり、中世以来、芸術作品で多く描かれ、語られるモチーフとなります。しかし、中東の遺跡が発見され、ヨーロッパではフランス革命が起こる18世紀後半のヨーロッパ・ロマン主義の時代、とりわけ、イギリスのロマン主義の時代には、「廃墟」は、人間と社会の在り方を問い直す想像力の源泉として位置づけ直されることになります。「廃墟」から過去だけではなく未来をも幻視し、新しい廃墟の表象が生まれる過程を、イギリスロマン派を代表する詩人のひとり、パーシィ・ビッシュ・シェリーとそのパートナーとなるメアリ・シェリーの作品を中心に考察します。参考文献木下華子、 山本聡美、渡邉裕美子編『廃墟の文化史』(勉誠社、 2024)谷川渥『形象と時間 : 美的時間論序説』(講談社、1998)谷川渥編『廃墟大全』(中央公論新社、2003)McFarland, Thomas. Romanticism and the Forms of Ruin (Princeton University Press , 1981)Prica, Aleksandra. Decay and Afterlife (The University of Chicago Press, 2022)Stafford, Barbara Maria. Body Criticism (MIT Press,1991)Stewart, Susan. The Ruins Lesson: Meaning and Material in Western Culture. (The University of Chicago Press, 2020)