本日 2026年6月3日(水) 08:58 Etc/GMT-9

2026/06/10 16:50~2026/06/10 18:35

生物科学セミナー 第1557回/Biological Science Seminar 第1557回

昆虫がもつ卓越した環境適応能の背景には、共生微生物の存在が深く関わっている。一部の昆虫は体内に特殊な器官を発達させ、その内部に有益な微生物を宿すことで、昆虫単独では成しえない高度な生物機能を獲得し、利用資源の拡大や多様な環境への適応を可能にしてきた。私たちは、多様な昆虫を対象に、それぞれの種を特徴づける固有の性質が、実は共生微生物の働きによって実現されていることを明らかにしてきた。さらに、長い共進化の過程で、発生段階や栄養需要に応じて共生関係を柔軟に制御する仕組みや、次世代に共生微生物を受け継ぐ仕組みなど、驚くほど精巧な相利共生の機構が確立されていることも分かってきた。本セミナーでは、昆虫と微生物の共進化が生み出した環境適応戦略の進化機構について、最新の研究成果をもとに、その仕組みと進化的意義を紹介する。

📍 理学部2号館223号室及びZoom